2日間にわたる政策会合の後、米連邦準備制度理事会（FRB）は、基準金利を8会合連続で5.25～5.5％に据え置くことを決定しました。この水準は昨年7月から維持されています。
FRBは、インフレが「わずかに上昇」したと評価しており、過去に頻繁に使用していた「高い」という評価から大幅にトーンダウンしています。
声明の中で、FRBは9月の利下げを約束しておらず、インフレが2％の目標に向けて持続的に進んでいることを確信するために、政策担当者はさらなる確証を必要としていると述べています。
その後の記者会見で、ジェローム・パウエルFRB議長は、インフレ指標が引き続き冷え込み続ければ、次回の会合で行動を起こせることに対する自信が高まっていると述べました。
「政策金利の引き下げは、次回の会合から始まる可能性があります」と彼は強調しました。しかし、彼はまた、この決定は今後の経済データに依存すると慎重に述べています。
FRBの最新の政策声明における変更は、その信念と一致しており、米連邦準備制度理事会が9月の次回の政策会合で利下げを開始するという投資家の期待を強めています。
7月31日の記者会見におけるジェローム・パウエルFRB議長（写真：ロイター）。
米大統領選挙が近づくなか、専門家らは、FRB議長がFRBの決定に対する政治の影響について質問されることは確実だと考えています。
FRBの会合は、米国の金融政策における引き締めから緩和への転換を示す重要な転換点となりました。しかし、今後の道筋には依然として多くの課題と不確実性があり、FRBはインフレ抑制と経済成長維持という目標の間で慎重にバランスをとる必要があります。
今月初め、FRB理事会メンバーのクリストファー・ウォラー氏は、最終的には目標達成できる可能性があるが、利下げ政策が必要になる時期に近づいていると述べています。
インフレは着実に低下しており、過去数か月でFRBの2％目標に近づいています。一方、労働市場は冷え込み、失業率は4.1％に上昇しています。
FRBにとって励みになる兆候は、インフレの主要因の一つである家賃が、米国の大都市で新築マンションが完成したことで大幅に下落し始めていることです。多くのアメリカ人が、COVID-19の期間中により広い住居を求めたり、単身で住み始めたりしたため、家賃は高騰していました。
