米国大使館は7月27日、米国市民に対し、「レバノンへの渡航を慎重に検討する」よう呼びかける声明を発表した。
「安全保障状況は依然として複雑で、急速に変化する可能性がある」と米国大使館は声明で述べた。
英国外務省も、イスラエルとヒズボラの間の「進行中の紛争に関連するリスク」を理由に、「レバノンへの渡航は控えるべき」と勧告している。
フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、ノルウェー、デンマーク、アイルランド、オーストラリアなどのNATO非加盟国も同様の勧告を出している。
緊張は先週後半に急上昇し、イスラエルが支配するゴラン高原のマジダン・シャムス町で、ロケット攻撃により12人の少年が死亡した。
イスラエル国防軍(IDF)は、攻撃に使用された兵器はイラン製のファラク-1ロケットであり、ヒズボラがレバノン南部から発射したと述べている。しかし、ヒズボラは攻撃への関与を否定している。
IDFとヒズボラは、昨年10月にガザでの戦争が始まって以来、散発的な戦闘を繰り広げている。ヒズボラは、ガザ地区のハマスとパレスチナ人への連帯を示すため、イスラエルの陣地にロケット弾と迫撃砲弾を繰り返し発射し、IDFは砲撃と空爆で応酬している。
ゴラン高原での攻撃への対応として、イスラエルは「全面戦争」でヒズボラを攻撃すると脅迫し、イスラエルのイツハク・カッツ外務大臣は、ヒズボラが「すべての赤い線を越えた」と述べている。
イスラエルの安全保障閣僚は7月28日夜に会合を開き、ベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨーアブ・ガラント国防相に、今後の軍事行動の時期と規模を決定する権限を与えた。
イスラエルとヒズボラの緊張の高まりにより、レバノン首都ベイルートの空港では、多くの便がキャンセルまたは遅延している。