総局統計局のデータによると、15歳以上の労働人口は第1四半期に約5240万人と推定され、前四半期比13万7400人減(0.26%減)となりましたが、前年同期比では17万5800人増(0.34%増)となりました。
このように、ベトナムでは過去9四半期連続でプラス成長していた15歳以上の労働人口が、初めて減少に転じました。
統計当局によると、労働人口の状況は、COVID-19以前の期間の通常の傾向に戻っており、第1四半期の労働人口は通常、前年の第4四半期に比べてわずかに減少する傾向がありますが、前年同期比では依然として高い水準にあります。
2024年第1四半期の労働力参加率は68.5%で、2023年第4四半期比0.4%減となりました。
上記の労働人口を考えると、ベトナムは依然として、労働年齢人口(15~64歳)の割合が扶養人口(15歳未満と64歳以上)の割合を上回る、人口ボーナス期にあります。
しかし、国連(UN)の予測によると、ベトナムの労働年齢人口は2040年頃にピークに達し、その後は減少していく見込みです。この傾向に伴い、15歳未満と65歳以上の高齢者人口は増加していきます。
2020年から2060年にかけて、65歳以上の高齢者人口は3倍に増加すると推定されており、その後も増加を続けていく見込みです。
UNは、2100年までにベトナムの65歳以上の高齢者人口が約2730万人となり、総人口の約30%を占めると予測しています。同時に、労働年齢人口と非労働年齢人口の割合も大幅に減少すると予想されています。
ローランド・ウィー氏(Great Place To Work ASEANおよびANZの会長兼最高経営責任者、職場文化に関するグローバル機関)は、世界中の国々と経済にとっての課題は、高齢化する労働力にどのようにより効果的に対応し、条件を整えるかであると述べています。
世界中の多くの国々で、65歳以上の高齢者層が最も急速に増加している人口層です。これは、今後10年で労働人口のピークを迎えるベトナムでも同様です。
「65歳で退職するという従来の考え方は、世界が次の世紀に突入するにつれて、もはや当てはまらなくなる可能性があります」とウィー氏は述べています。ウィー氏はさらに、平均寿命が伸び続けることが予想される中、出生率が低下し、少子化が進んでいるため、高齢労働者にとって、経済活動を維持したいという願望が時間とともに高まっていくと述べています。
しかし、この世代の労働者は、今日の社会の運営方法のように、フルタイムの仕事をしたくない、または重要視していない可能性があります。そのため、各国の課題は、65歳以上の労働者が経済活動を維持し、社会に貢献し続けられるような解決策を構築することです。特に、この世代の労働者は、人生経験から貴重な経験を積んでいます。
「たとえば、週40時間働く労働者1人ではなく、65歳以上の労働者4人を週10時間働かせることはできないでしょうか?」とGreat Place To Workのリーダーは問いかけています。
ベトナムの労働力にとっての今後10年間の機会について、ウィー氏は、ベトナムは多国籍企業から人気のある労働力を持っていると強調しています。
総局統計局のデータによると、2024年第1四半期末時点で、資格・証明書を取得した労働者の割合は約27.8%で、前四半期比0.2%増、前年同期比1.4%増となっています。このように、現在、ベトナムでは3780万人の労働者が未就業となっています。この数字は、労働者の専門技術レベル向上における大きな課題を示しています。
しかし、ウィー氏は、これらの多国籍企業がベトナム市場への参入を強化するにつれて、ベトナムのすべての労働者は、これらの多国籍企業から技術力と経営能力に関する知識を学び、スキルを向上させる機会を得ると考えています。
「サプライヤーや顧客として、これらの多国籍企業と間接的に働く場合でも、すべての労働力は恩恵を受けることができます」とGreat Place To Work ASEANおよびANZの会長兼最高経営責任者は強調しています。
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